• 200年もの伝統を受け継ぐリバーレースの製造工程

    200年もの伝統を受け継ぐリバーレースの製造工程

    Drafting & Designingデザインを美しい柄へと変換する 美しく繊細なリバーレースの要となる初期の工程では、まずデザイナーが豊かなアーカイブを元にスケッチを描きます。さらに、そのスケッチは“DRAFTER(ドラフター)”と呼ばれる設計者の手に渡り、方眼紙を用いた規則性のある図案へと落とし込まれます。一定方向へと織り上げるリバーレースは、糸のもつれや後戻りが起こらないよう、設計の際には一筆書きのようにモチーフを変換するテクニックが求められます。   Manufacturing指揮者のように糸を操る“レース職人” リバーレースを織り始める前の下準備として、膨大な数のボビンに糸を巻き取り、リバー機に手作業でセットします。さらに、経糸を整える「整経」の工程を経て、何千もの糸をまるで指揮者のように操り、正確な絵柄を表現するための土台を作ります。複雑なリバー機を1ミリのズレもなく正しく操作するには、最低5年の経験と高度なテクニックが必要となります。ソフィ・アレット社では、数十年のキャリアを持つ職人たちが、日々情熱とノウハウを持って、その技術を高め合っています。     技術と緻密さが求められる「本織り」 優美なリバーレースは、複雑かつ正確に糸を織り上げることで完成します。図案により、ときには経糸と横糸併せて数万の糸を一度に操ることもあります。パターンを見失わずに、経糸の間にシャトル(飛び杼)を通したり、撚糸の特性や製品用途に合わせて糸の張りを調整したりする作業にも、熟練工の並外れた技術と緻密さが求められます。デザインから製図、いくつもの織りの工程を経て、ようやくひとつの新しい柄が生み出されるのです。   Dyeingカラリストが手掛ける「染色」 織り上げられたレースは、さらに染色の工程へと進みます。カラリストは、時間や温度などを管理しながら、浴槽ほどの巨大な容器を用いて、理想の色合いへと近づけていきます。ソフィ・アレット社の実験室では、レースにさらなる深みを生み出すオリジナルの染料レシピが日々研究・開発されています。     Embellishing用途に合わせた加工や装飾 染色されたレースは、余分な糸などを切り落とし、用途に合わせた加工します。例えば、インテリア用のレースは、エレガントなスカラップ加工を施し、服飾用のチュールやレースにはゴールドやフェザー、ビーズ、さらにプリントやキルティングなどの装飾を加えます。その工程は無限大で、作品をさらに想像力豊かなものへと進化させます。   Inspecting and Mending確かな品質を保証する一貫生産体制 ソフィ・アレット社では、整経、レース染色の前後、出荷まで、各工程で厳しい検品を徹底しているのも特徴です。自社一貫生産だからこその徹底した品質管理で、人々を惹きつける独創的なリバーレースを世に送り出すことができます。 ソフィ・アレットについて詳しくみる

  • 繊細なデザインのレースを可能にしたソフィ・アレットの技術

    繊細なデザインのレースを可能にしたソフィ・アレットの技術

    1813年にイギリスのジョン・リバーの考案によって、リバーレースを作るリバー織機が誕生しました。以降、イギリスの機械を使い、コットン糸でリバーレースを製造していましたが、フランスではもっと繊細なデザインのレースを作りたいという思いが高まり、ソフィ・アレット社前社長が新たに考案した結果、細いシルクの糸を使ってより繊細な描写表現を可能にしました。後により丈夫で効率のいいナイロンが登場し、シルクから移行していきます。こうしてソフィ・アレット社の技術によって、繊細なデザインを表現できるようになったのです。   近年では、シャネルをはじめとしたオートクチュールメゾンやこだわりのブランドが、あえて100%シルクのリバーレースをソフィ・アレットにオーダーすることが増えてきて、再び定番レースの一つとして復活しています。 多くのオートクチュールメゾンが信頼を寄せるのは、ソフィ・アレット社の革新性と確かな技術あってこそです。

    繊細なデザインのレースを可能にしたソフィ・アレットの技術

    1813年にイギリスのジョン・リバーの考案によって、リ...

  • リバーレースのアイラッシュとは?

    リバーレースのアイラッシュとは?

    レースの端の切りっぱなしになったフリンジのような糸は通称アイラッシュ(またはヒゲ)と呼ばれ、リバーレースであることの象徴であり、印のようなものです。デザインのようにも見えますが、もともとはリバーレース機を使ってレースを編むプロセスの結果でもあります。本当の意味でのアイラッシュは、ボビンを使うリバーレース機にしかできない技術なのです。 そのためオートクチュールのデザインでは、最高品質のレース、すなわちリバーレースを使っていることを示すために、あえてアイラッシュを残すことが多いそうです。シーズンのトレンドによっては、コレクションによってはアイラッシュを残さずに切ったりもします。 「スカラップ」とは?アイラッシュ(ヒゲ)があしらわれたレースのエッジを丸く仕上げたものをスカラップと呼びます。スカラップは尖った形になったり、長さや深さはレースの種類によって異なります。このスカロップも、アイラッシュと同様に、見た目的にもプロセス的にもリバーレースである証と言えます。

    リバーレースのアイラッシュとは?

    レースの端の切りっぱなしになったフリンジのような糸は通...

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